第151回 旗枠の参詣碑、雷神社[再訪]【泉区福岡】
- 2013.12.18 Wednesday
- 19:18
旗枠のバス停の後ろには石碑が5つ。
この場所についてはこちらの記事も参照にしてください。
右から行きましょう。
金華山碑(大正11年、1922)と馬頭観世音碑(慶応元年、1865)。
泉嶽藥師如来碑(明治26年、1893)。
泉ヶ岳の山頂近くに祀られている薬師堂のものですね。
『 3 泉薬師水の不動尊
泉ヶ岳表登山道の4,50度の急登坂の胎内くぐりの左手の深い渓谷に不動尊が祀られてあったと古老にきく。この渓水は泉頂上近くに4月末ごろまで、牛や鼠の形に残雪ができるが、その浸透水が流れるところである。その場所を知る古老と探したが、ここも岩石の崩壊で埋まったのか見当たらない。 』(『泉市誌下巻』P801)
黒澤大聖不動明王碑(大正10年、1921)。
これはここから西の黒鼻山にある黒沢不動の参詣碑です。
『 1、黒沢不動
崖崩れで本尊は砂礫中に埋没、奉納品の鉄剣等によって、所在を知り得る、旗枠に参詣碑がある。 』(『泉市誌下巻』P303)
『 2 黒沢不動
福岡上の原泉登山道分岐点旗枠の塔碑群の中に、黒沢不動明王の塔がある。ここからはるか西方8km黒鼻山山腹の断崖にかかる滝下にある黒沢不動の遥拝所である。
黒鼻林道から渓谷約700mの奥に、垂直に近い重畳たる岩石峡谷が2,3段になって、7,80mほどの高さにかかる滝がある。黒鼻山頂近くの湿地の水を集めて落下する水量の少ない滝に祀られた不動尊であった。極めて険阻な場所で、大正年間岩石が崩れ落ちて埋まり尊像は今は見 当たらない。50cmほどの古い剣が4,5本と古い灯明台が見える。
旗枠はまた泉山頂の泉薬師の遥拝所でもあって、縁日には店小屋も立って盛んな祭りであったときく。 』(『泉市誌下巻』P801)
最後に馬頭観世音碑(文化2年、1805)。
石碑群は大きな松の木に守られています。この木は樹齢約300年のアカマツで、市の保存樹木に指定されています。
次は少し山を下って福岡の雷神社へ。【地図】
ここの鳥居は震災で崩壊していましたが、真新しいものに変わっていました。刻まれている建立日は「平成25年11月3日」…あら、これは新しい。
雷神社はこちらの記事も参照に。
参道から鳥居を見下ろす。結構石段が急なのです。
石段の途中にあった馬頭神碑。
雷神社覆屋。この中に本殿があります。
『 2 福岡、雷神社(鳴神様)
鎮座地 福岡字台161
祭神 雷神
祭日 7月25日
【由緒沿革】
福岡城址の南麓にあり、近年までこの鎮座地が、福岡館跡であるとされた。…
花輪台の突端の高所にある当地は、昔から落雷が多く、種々の被害に対する恐怖と、稲作に恵を与える降雨祈願とが、結び付いた社殿の建立であろう。
奉仕した修験は同地長間前の三光院であり、また、現社殿以外にも長床があった由であるが、浮浪者等に利用されるので、火災予防のため戦後撤去されたという。 』
(『泉市誌下巻』P203〜204)
明治42年には鷲倉神社に合祀されています。
境内には数多くの石碑がありますが、中には倒れたままになっているものもありました。倒れているのは仙台周辺独特の石碑である松尾観世音碑。
勝軍地蔵碑、おそらく宝暦11年(1761)。
…ちょっと指が写ってしまいました。
湯神碑、大正8年(1919)。漢文が刻まれているので書き出してみましょう。
「天然塩水之源泉去茲西北在小字藤澤焉大正五年四月以五百間余埋樋導此地建設浴■令便入浴
名称■之湯爾来逐年浴客頗多而年中無絶是因各地温泉不治之疾病由該鑛泉為多奏効
也以是大正八年九月十日泉主祭祀於湯神永久祈繁栄■爾
効能 胃腸病子宮病疝氣僂麻質斯湿疹皮膚病一切 泉主鴇田傳吉建之 」
注:「■」は画像からは判読不能
雷神社の西には現在は廃業した温泉があり、その温泉の持ち主が建立したもののようです。
ちなみにこの神社の付近には湯ノ沢不動と三光院の不動という2つの不動尊があるはずなのですが、個人宅に祀られているのか場所がわかりません。
『 5、湯ノ沢不動 福岡狐崎
藤沢温泉の元経営者(梅の湯)が、引湯工事中に発見せるものと伝えられる。
6、三光院の不動 福岡長間前
修験三光院の本尊、大正時代まで修験活動があったという。 』(『泉市誌下巻』P303)
神社の高台からの眺め。ここからの景色はいつ見ても本当に気持ちのいいものです。
「三光院の不動」ですが、ちょっと思い出したことがあるのでコメントします^^
下記の座標をグーグルマップで見てみてください。
38.346789,140.776197
(検索窓にコピペして検索ボタンで移動できます)
民家の南西側にオレンジ色の屋根の小屋がありますが、ストリートビューで見てみるとお社っぽいんですよね・・・
マップで確認してみたら、地名も「長間前」になっているので、もしかして、と思いまして。
コメントありがとうございます。
>民家の南西側にオレンジ色の屋根の小屋がありますが、ストリートビューで見てみるとお社っぽいんですよね・・・
私もこれはかなり怪しいと思っていました。同様に湯ノ沢不動のあるお宅も見当はついていますが…
さすがにいきなり訪問して見せてくれ、とは言えないですよねぇ。でも是非お目にかかりたいものです。
そうそう。
前行ったところにもう1回行くとまた新しい発見があって面白いものよー
以前、このブログのおかげで
多分、小さい頃に行った神社を確認できたとコメした者です。
記憶の景色が断片的なのであやふやなんですが、場所といいおそらく熊野神社だったのではないかなと思いました。
私は今漫画関係の仕事で東京に来てしまったので、そっちで神社めぐりが出来ないのでこのブログを見てホント癒されますf^^;笑
そして何より様々な神社に行けてるひとめぼれさんがとても羨ましいです(笑)
これからもちょくちょく見に来ます〜
コメントありがとうございます。
お久しぶりです。
熊野神社でしたか。お力になれて私も嬉しいです。
お褒めの言葉あいがとうございます。しょーさんをもっと癒せるようなブログを目指して頑張りますね(笑)
こちらこそ、これからもよろしくお願いします!